新型コロナウイルスの影響でなくなる職業といわれる「BEACH」

新聞を読む人 ポストコロナ

新型コロナウイルスの問題が社会全体に大きな影響を与えています。

都市閉鎖や、集団での会合や行動、飲食が制限されるなかで、
関係する業界には大きなダメージが見えてきました。

アメリカでは、新型コロナウイルスの影響をダイレクトに受けて、
今後事業継続が危ぶまれる業界として、
「BEACH」という言葉がでてきました。

今後について参考となる部分がありますので、
今回ご紹介いたします。

コロナウイルスの問題でなくなる可能性がある職業「BEACH」

「BEACH」は
コロナウイルスの問題でなくなる可能性がある職業の頭文字からとった造語です。

日本では2020年夏頃に作家の石井貴士さんが動画で言及をしています。

「BEACH」のそれぞれについてここからご紹介します。

Bは「booking」で「予約サイト」

現在、ホテルに宿泊するために予約サイトを使うことが極端に少なくなっています。

利用者がいなければ収益につながらず、
IT系の企業は、先行投資型であるため、
留保金が潤沢でない企業が多く、キャッシュフローが行き詰れば、
サービスの停止、そして廃業につながります。

Eは「entertainment」で「エンターテイメント」。「ライブハウス」「遊園地」など

どうしても密集してしまう業界です。
また、人間の生命維持には必要だと考えにくい業界でもあるため、
残念ながら、不要不急と判断されています。

海外ではエンターテイメント集団「シルクドソレイユ」が
破産を含む選択肢を検討しているということで、大きな衝撃がありました。

Aは「Airline」で「航空業界」

現在、海外への移動が著しく制限されています。
航空業界はその影響をもろに受けています。

国家間の移動制限は、コロナ禍の収束の目処がつくまで続くことになるでしょう。

一方で、どうしても飛行機を利用しないといけない方々もおり、
プライベートジェットが人気という話も出ています。

しかし、航空業界全体からするとごく一部に留まりますので、
厳しい状況が続くことが考えられます。

Cは「cruise、casino」で「クルーズ船」と「ギャンブル関係」

クルーズ船は、日本でも初期段階の感染拡大の事例として日々報道されていました。
この状況のなかでは、あえてクルーズ船に乗りたいという方は極めて少ないでしょう。

燃費の関係からも、「本当に必要なのか?」といった問いに
さらされることは想像に難くありません。

クルーズ船を運営する会社は、厳しい選択肢を迫られると捉えています。

また、カジノについても三密を避けることは難しい状況です。

一方、日本で見ると逆に人気が出てきているのが、「競馬」です。
短時間でストーリー性のある展開があり、途中からはじめても入りやすいものとなっています。

また、国が胴元であることから、実はオンライン化が、
他のものと比べても非常に進んでいます。

10分もしないうちに口座を開くことができて、
ストレスなく参加できるということで、今までされたことがない方も
はじめているという話も出てきています。

Hは「Hotel」で「宿泊業」

コロナウイルスの感染拡大防止のため、
自宅にいることが求められている現在。外に出て宿泊施設を利用することは
なかなか考えにくい状況です。

宿泊施設は、「休暇向け」と「ビジネス向け」の2つがありますが、
いずれも厳しい状況です。

これまで「出張」をして現地で話をしなくてはいけないと
考えられていたことも、
オンライン会議でもなんとかなることが分かってしまいました。

今後出張ということは、よほどでなければ行われなくなると捉えています。

「BEACH」の業界の今後をさらに考える

ご紹介した「BEACH」は、「すでに」業界として影響が出てきています。
時間軸で言えば、「短期的」に大きな影響が出ている業界として
捉えることができます。

ここでポイントとなるのは、
この5つの業種が本当になるなるかどうか、ということではなく、
アメリカでは、この5つの職業を「なくなる」と捉えられているということです。

アメリカでは、「これはダメだ」と考えると
そこに対しては一気に切ってしまうドライさを持っています。

そのため、仮に「BEACH」の業界の工夫で
「三密」を回避することができたとしても、
業態そのものを変えなくては、生き残っていく可能性は少ないと考えています。

一方、日本では「BEACH」の業界はどうなるでしょうか
業態変化というよりは、事業存続の立場からの
補助金や支援策が行われている現状があります。

しかし、ある段階で支援策というのは打ち切られることになり、
その段階で、社会が真に必要とするサービスを提供できていなければ、
結局、先細りしていくことにつながります。

他業種、他業界への転換や、あるいはイノベーションの創出に注力し、
新しい社会情勢のなかで求められるサービス提供を考えなくてはならない状況です。

まとめ

「BEACH」というすでに影響が出てきた業界について考えてみました。

この業界に共通しているのは、
外出禁止と、いわゆる「三密」を避けるという
2つの影響を受けているということです。

今回のコロナウイルスの問題は、
中期的に「価値観の変化」という大きなパラダイムシフトにつながります。

「価値観の変化」により、
「BEACH」以外にも大きな影響を受ける業界が出てきます。

コロナウイルスの問題の直接的な影響と、
今後の価値観の変化の動きも注視しながら、動いていく必要があると考えます。

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

追記

新規事業やイノベーションの観点から、コロナ問題への対応について、
下記の記事がご参考いただけるかと思いますので、是非ご一読ください。

新型コロナウイルスの問題から、新規事業、イノベーション創出を考える
新型コロナウイルスが、 世界規模で大きな問題となっています。 企業が現状の維持もしくは大きなマイナスの影響を受けているときに 新規事業やイノベーションへチャレンジするということは 考えにくいかもしれません。 しかし、現在のいくつもの困難(課...

オンライン勉強会のご案内

参加費無料のオンライン勉強会(ポストコロナの質的環境変化を話す会)
を行っています。

コロナ禍での大きな環境変化について、
毎週金曜日20:00~22:00で
他社事例講演や幅広いテーマでの議論を行っています。

大手製造業の研究開発、新規事業の方を中心に
毎回15~20名の方が参加しています。

詳細、お申込みは下記をご参照ください。

ポストコロナの質的環境変化を話す会 | 価値共創研究会
タイトルとURLをコピーしました