肥料価格の値上がりの影響による農作物の流通量減少は2022年秋から本格化する

経済動向

世界的な肥料不足の問題が深刻になっています。

世界の肥料の状況については以前の記事でまとめました。

世界的な肥料不足による農業危機が、日本にも迫っている
現在、グローバル規模で食糧不足が発生する可能性が 高くなっています。 付随して日本の食料自給率が低い点などについてもこれまで 本ブログでは述べてきました。 2022年5月19日段階において、 国連のグテーレス事務総長が、 ロ...

日本では2021年5月31日の報道で、
JAが地方組織に6~10月に販売する肥料について、
値上げすると発表しています。

JA全農、肥料大幅値上げ 6月から、ロシア侵攻影響(共同通信) - Yahoo!ニュース
 全国農業協同組合連合会(JA全農)は31日、地方組織に6~10月に販売する肥料について、前期(昨年11月~今年5月)に比べ最大94%値上げすると発表した。輸入の尿素を94%、塩化カリウムは80%、

前期(昨年11月~今年5月)と比べた際の
値上げ幅は、尿素を94%、塩化カリウムは80%、
複数成分を組み合わせた「高度化成肥料」は55%。

値上げの背景として、下記が挙げられています。

・原油高騰に伴う肥料原料価格や輸送コストの値上がり
・円安
・天然ガス高騰によるアンモニア高騰(尿素、窒素)
・中国の尿素輸出規制
・ロシア・ウクライナ問題による原料調達先確保困難(カリウム)

私自身は農業に疎く、農業における肥料負担の割合が
イメージできなかったのですが、
農林水産省のデータによると
2020年のお米10アールあたりの肥料費用は
9065円となっています。

そして、10アール当たり平年収量は512kgとなります。
JAのお米の買取価格は
60キロでコシヒカリ1等で13,600円(2020年)。

ここから、10アール(512kg)あたり、
収益は約116,050円で、
肥料代9065円ということになります。

稲作農家の大半は小規模で副業的なケースが多く、
経営面積2ヘクタール(200アール)未満が8割とのこと。

200アールの収益は2,321,000円となり、
肥料代は181,300円となります。

仮に、肥料代が55%値上がりするとなると、
281,015円(売上比率12.4%)と計算することができます。

今回の値上がりで、肥料代の負担が
年間約10万円増えることになると見えてきます。

(ちょっと計算が合っているか自信がなくなってきましたが)

農業に従事されている方にとっては、
大きな負担であることは言うまでもありません。

また、すでにコンバインなどの農機具を動かすガソリンも値上がりしており、
ビニールシートなども石油原料ですから、負担が大きくなっています。

ご高齢の農家の方は、採算の問題から、
これを期に、出荷は行わず、ご家族で召し上がる分のみ
というところも増えるのではないでしょうか。

そうなりますと、この秋からの市場への
農作物の出荷量は減ってくる形となるかと思います。

今後、農作物の値段が上がっていくことは
避けられないように考えています。

問題は、「いつ」安定供給のフェイズとなるか
というところです。

農作物の値上がりについては、日本だけではなく
世界規模で起きており、
単純な推測は難しいというのが本当のところかと思います。

ただ、肥料の部分だけから考えますと、
下記の要因があり、こちらも複雑にからみあっていますが、
少なくとも、ロシア・ウクライナ問題が
一定程度終息するまでは難しい現実も見えてきます。

・原油高騰に伴う肥料原料価格や輸送コストの値上がり
・円安
・天然ガス高騰によるアンモニア高騰(尿素、窒素)
・中国の尿素輸出規制
・ロシア・ウクライナ問題による原料調達先確保困難(カリウム)

仮にある段階で終息が見えたとしても、
肥料価格の安定にまではタイムラグが出てきます。

ロシアのウクライナ侵攻は2022年2月24日でした
今回のJAによる肥料価格改定は2022年6月1日からとなります。

それほど単純ではないと思いますが、
4ヶ月タイムラグがあるとすると、
12月頃より前に、ロシア・ウクライナ問題が終息方向に向かうのであれば、
2023年の春の作付けにはプラスの影響が出てきそうです。

しかし、現在、世界情勢を見ると、世界は分断されてしまっており、
ブロック経済化が進んでいる印象が強いと感じます。

そうなりますと、肥料価格などが、以前のような状況となることは、
かなり時間がかかりそうだと推測しています。
肥料、そしてエネルギー価格などの高止まりが続くということです。

世界的に農業については、現状の肥料の活用方法から、
もしかすると転換期に来ているのかも知れません。

有機肥料はまだ比較的安定しているということですが、
化学肥料の高止まりが続けば、有機肥料の値上がりにつながりそうです。

いずれにしても、農作物の流通量が世界的に見て大幅に
減少することは2022年秋冬からで、
この時期から日本でも多くの方が認識する現実問題となってくると推測しています。

その後、どの程度続くのかは現段階では推測は難しいわけですが、
食べ物をいただいている側としては、
まだ余裕があるうちに、備えることが必要かと思われます。

本日も最後までお読みいただきましてありがとうございました。

(ご参考)

下記でご紹介しているのは真空パックになっており長期保存ができるお米です。
まず、備蓄のためというよりは、
これらのお米が、皆さんお口に合うかを試してみることが
現段階では重要かと思っています。

大変申し訳ありませんが、下記は
5キロ×4の20キロの大量のものとなっていますので
ご注意ください。
他の通販のサイトなどでは5キロのものもあるかと思いますし、
あるいはお近くのお米屋さんとご相談をされてみてください。

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