現在、イギリス、ドイツや中国、インドなどで、
電力が不足して、一部停電なども起きています。
下記の記事では、脱炭素政策と
エネルギー価格の高騰に焦点を当てており、
今後の日本の状況を示唆する重要なものとなっています。
今回のエネルギー価格の高騰は、
グローバルでのサプライチェーンの混乱や
工場停止による生産活動減がもたらす品不足
そして、インフレといった複合的な要因と絡み合っています。
FRB議長も「供給制約とインフレ 長引く可能性」と
警戒感示しています。
様々な要因が絡み合っているため、短期的な解決が見えてこない
というところかと思います。
今後、日本での影響がどの程度になるか
まだ見えてきていませんが、企業、個人ともに
備えをしていく必要がありそうです。
脱炭素シフトで世界の優等生ドイツが「国中大停電の危機」に陥っている根本原因
2021年10月18日(月)18時05分 Newsweekより
本文については、是非、Newsweekの元サイトで御覧ください。
(下記抜粋)
9月15日の未明、フランスと英国を結ぶ送電線で原因不明の火災が起こり、
2GWの送電能力のうちの半分が失われた。
ドイツではそのとき初めて一般のニュースで、
英国で天然ガスの値段が異常に高騰している事実が詳細に報じられた。
(中略)
当然、この状況は日本にとっても対岸の火事ではない。
すでに今年の初め、日本の電力事情は窮地に陥っていた。
悪天候で再エネがなくなり、諸事情で天然ガスも逼迫した。
たとえ海が荒れただけでも、船は接岸できなくなる。
いきおい停電の危険が迫ったが、国民が不安を感じないようにと、
政府がそれをひた隠しにするうちに、天候の回復でどうにか切り抜けた。
しかし、今年の冬、同じことが起これば、またうまくいくとは限らない。
日本が絶賛した「エネルギー転換政策」の末路
いずれにせよ、日本が絶賛し、今も一部では絶賛が続いている
ドイツのエネルギー転換政策は、現在、まっしぐらに
「電力不足」と「値上げ」という最悪の事態に向かって突き進んでいる。
真の問題は、ドイツのエネルギー転換政策そのものに矛盾が多く、
非現実的でありすぎるということなのだが、これまでそれを棚に上げたまま、
強力に反原発と再エネ拡大を提唱してきた主要メディアは、
そう簡単に方向転換もできない。
とはいえ、いくら何でも停電の危険は無視できないため、
天然ガス不足と電気代の高騰を報じつつ、勘違いの場所で犯人探しをしている。
特に笑止千万なのは、電気代の高騰への対策として、
節電の細々した方法から、家の改装まで、
「良いアイデア」をたくさん挙げた記事が出回っていること。
国民をバカにしている。
政治家の思いつきで政策が決まっていく
なお、ドイツをお手本とした日本も、
間違いなく電力不足と電気代高騰に向かっている。
日本の場合、天然ガスの産地とパイプラインがつながっているわけでもなく、
輸送が途絶えれば絶体絶命となる。石炭も同じだ。
それほど大切なエネルギーの安全保障が、
今回の自民党の総裁選でも大した話題にならなかったことが不思議なほどだ。
日本はどの産業国と比べても、エネルギー事情が最高に危うい国の筆頭だ。
しかし、それを無視するかのように、
菅義偉前首相は就任した途端、所信表明演説で2050年までに
カーボンニュートラル(脱炭素)を実現すると言い、
環境大臣が思いつきで目標値をさらに引き上げるという無謀さを曝け出した。
日本のエネルギー政策の骨子を定める「エネルギー基本計画」も、
その影響を受け、現在、出ている第6次基本計画の素案を見る限り、
現実から乖離したままだ。
このままいくと、日本人はどれだけ働いても、
お金は水が砂に染み込むように消えていく。
そして、後には経済がボロボロになった国が残るだろう。
その時には日本のカーボンニュートラルは
実現されているかもしれないが、世界のCO2の排出量はおそらく変わらない。
まず、心配なのは今年の冬だ。
停電してからでは遅すぎる。経済を無視したカーボンニュートラルに政治の大義はない。
今ならまだ第6次エネルギー基本計画は修正できる。
本当に国家を思う政治家の英断に期待したい。
注目した点
イギリス→ドイツ→日本と
エネルギーの問題が、ひたひたと足音を立てて近づいている様子が見えてきます。
そのため各企業や個人として、まず「この冬」に何ができるか
考えていく必要があるように思います。
先日、わたしはキャンプ用のバッテリーとソーラパネルのセットを購入しました。
備えの一環ではあるのですが、これが純粋に面白いのです。
バッテリーは、ディスプレイが付いており、
インプットとアウトプットで、
何ワット発電または、消費するかがわかるようになっています。
太陽光パネルに、どのくらいの光が当たると、
どのくらい発電できるのかが実感できます。
また、スマホをつなぐと、充電の際に、
どのくらいの電力がチャージされているのかが分かります。
スマホやキンドル、スピーカーなど、
思いの外、ワット数が低く充電ができています。
一方で、コンセント接続もできますが、
特に熱を発生させるような電気ストーブなどは
電力を著しく消費します。
わたしの場合は、今段階では備えというよりは、
消費電力の見える化が、節電意識につながりました。
比較的安価な下記をセットで購入しましたが、
初めて試すには、十分かと思います。ご参考までに。