「新産業構造ビジョン」「NISTEP サイエンスマップ調査」は最高峰の情報源

地図とコンパス新規事業

先日、企業の研究開発担当の方とお話しをしていると、
次のようなことを言われました。

「自社が取り組むべき課題がなかなか見えてこない。
経営者も方向性を指し示せないでいる」

確かにそうかもしれません。

かつてであれば、自社の強みを生かして、
製品やサービス化をすれば、ある程度は市場に受け入れられていました。

しかし、現在はモノやサービスが豊富な時代です。
顧客も気づいていない「未決の課題」に取り組まなくては、
存在価値が示せなくなりました。

未決の課題については、どの領域に課題があるのか、
大きな流れとしては、国が公開している資料が参考になります。

今回の結論としては、企業が取り組むべき方向性について
経済産業省が「新産業構造ビジョン」、「NISTEP サイエンスマップ調査
が参考になるということですが、次の章から具体的に見ていきたいと思います。

企業が取り組むべき方向はすでに明確になっている

社会が企業に対して求めていることを抽象化していくと、
どのようなことが考えられるでしょうか。

企業は、社会が求める何らかのニーズや課題に対して、
適切な製品やサービスを提供することによって、
ニーズを満たす、あるいは課題を解決することが求められます。

大げさに言えば、社会課題を解決することが企業の役目といえるのです。

ところで、現在の社会課題にはどのようなものがあるでしょうか。

日本を見た時には、「少子化と高齢化」が大きな課題として挙げられています。

グローバルでの課題は、「環境問題」が大きく取り上げられています。

各企業がオープンにしている経営計画を見ていると、
今後進むべき方向性を「環境」としている会社はたくさんあります。

社会課題と、解決の方向性として参考になる資料としては、日本だけでみれば、
経済産業省が「新産業構造ビジョンというものを公開していて、
具体的な課題が詳しく説明されています。

社会課題は明示されているのだから、
企業の方向性としては、これらを解決することが進むべき方向性といえます。

社会課題についての資料を調べていくと、
今後取り組むべき大きなテーマが見えてくる可能性があります。

社会課題を細分化し、自社の優位性を発揮できる領域を考える

こうした課題について、一段細分化すると、より具体的な
テーマ創出が行えます。

「高齢化」を例にとって考えてみましょう。
具体的にどのような問題が想定できるでしょうか。

高齢化社会となった場合、働く世代の人口が減少し、
労働力の不足が想定されます。

労働力不足を課題とすると、どのようなる解決策が考えられるでしょうか。

「IoT」を活用した労働生産性の効率化が考えられますし、
すでに具体的な製品やサービス展開が行われているようです。

労働生産性の向上が限界の到達した場合はどうでしょうか。
労働力としては「ロボット」が考えられます。

また、高齢化社会の大きな問題として近年盛んに取り上げられているのが、
自動車の運転問題ですが、「自動運転」の技術が社会実装されれば解決できそうです。

ここで取り上げたものは、よくご存知のものばかりだと思いますが、
「高齢化」で起こると想定される課題に対して、
自社の強みが発揮できる領域を改めて考えると、
新しい価値が創出できる可能性が高くなります。

もうひとつ例示した環境問題については、
様々な企業が、いろいろな分野で取り組んでいますが、
食品会社では「代用肉」の開発に注目が集まっています。

家畜が環境に与える影響は、甚大だという研究があります。
その真偽はともかくとして、
食品会社が、「代用肉」を選択肢として提示することで、
環境問題に関心がある層の注目や、あるいはビーガンの方の市場を狙うこともでき、
新しい価値の創出につながります。

社会課題を細分化していき、
自社の優位性が発揮できるのが、どの部分なのか考えてみることをお勧めします。

科学技術が向かっている方向は「サイエンスマップ」を参考にする

併せて述べておきたいのが、科学技術が向かっている方向性についてです。

科学技術は、社会課題への解決法が提示できる分野にお金が集まります。
社会課題と並行して見ていくと、
課題に対して、どのようなアプローチ方法が考えられているかが分かります。

参考になるのが、文部科学省が公開している
NISTEP サイエンスマップ調査です。

概要をみるだけでもグローバルでどの分野に
研究開発費が使われているかが見えてきます。

ヒートマップやバブルチャートが登場しますが、直感的に理解できると思いますので、
難しく考える必要はありません。

2016年のもので見ると、
「がん」「ナノテクノロジー」の研究が顕著に行われていることが分かります。

こうした分野に直に参入するというよりは、
自社の強みを生かしたときに、どのような対応ができるかのヒントとして
考えてみることをお勧めします。

まとめ

社会課題の解決は、企業の使命と言い換えられるかもしれません。

社会課題については、様々な資料からヒントを得ることができますし、
その際に並行したい「科学技術の向かっている方向」についても、
公開されている資料から読み解くことができます。

自社の進むべき方向性を考える際のヒントとして、
こららを使ってみてはいかがでしょうか。

本日も最後までお読みいただきましてありがとうございました。

補足

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下記で紹介しています。
https://anaino.com/pest/

また、情報探索する領域については下記をご参考いただければ幸いです。

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参考になる書籍のご紹介

技術に関する未来予測については、
『2050年の技術 英『エコノミスト』誌は予測する』が
参考になります。

AIや人工知能、医療、エネルギー、3Dプリンター、
代用肉、人体の機械化、AR技術など幅広い分野で
、将来社会に大きな影響を与える技術が、
2050年までにどのように進化していくかが解説されています。

本記事で述べた「科学技術の向かっている方向」は
方向性であるため、やや漠然としていると感じられるかもしれません。

本書では、より具体的な技術進化が述べられているため、
かなり固まったイメージを持つことができる点が優れています。

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