多くの専門家が起こる可能性が高いと同意した「2022年のグローバル予測」

経営

2022年がスタートし1月も15日を超えました。
民間シンクタンクでやメディアからは、昨年あたりから恒例となる
2022年の予想が発表されています。

日本における2022年の現状の延長線からの予想は下記で
まとめたようなものとなり、
概ね同意いただけるものではないかと思っています。

2022年について、現状の延長線からの予測
12月に入りますと、 「来年はこうなる!」といった書籍や、 予測データが各シンクタンクから出されています。 たとえば、「みずほ銀行」では、 下記のような詳細な調査結果を公表しています。 日本産業の中期見通し —向こう5年(2022—2026...

一方で、海外のメディアやシンクタンクの予想は
日本のものとは少し異なる切り口の見方がされており、
示唆に富むものとなっています。

下記の記事では、以下の4つ

・「ブルームバーグの展望2022」や
・「オールインポッドキャストの2022年の予測」
・「ユーラシア・グループの2022年の予想」
・「ウッドマッケンジーの2022年の予測」

を含めた複数の未来予測情報から、
多くの専門家が「起こる可能性が高い」と
しているものを紹介しています。

Prediction Consensus: What the Experts See Coming in 2022
We analyzed 300+ articles, reports, and interviews to answer the question: is there any consensus on 2022 predictions? Here are the results.

このなかで2022年を形作るトレンドとして
6つが挙げられています。

(下記引用となりますが、一部翻訳のわかりにくい部分について、
 意味を崩さず、修正しています)

1)地政学的緊張が走りそうな国

イラン: 2021年秋にシリア南部の米軍基地を攻撃した後、
米国とイランの間で緊張が高まりました。
さらに、イランとイスラエルの間の緊張は、
2022年にさらにエスカレートする可能性があり、紛争への地域。

ウクライナ:2014年にロシアがクリミアを併合した後に、
ウクライナでは緊迫した状況が続続いています。

現在ヨーロッパではガスをロシアに依存しており、
そのパイプラインがウクライナを通っているため、
エネルギー関係の専門家も注目しているスポットとなります。

台湾:中国が台湾に進出するリスクを指摘する専門家は多いようですが、
実際に軍事行動に出る可能性は、
それほど高くはないのではないかとの推測もあります。

2)中国は前途多難

2021年の初期段階では、
中国は世界の他の地域よりも早く新型コロナウイルスの影響から、
脱却し、回復段階に入りました。

そのため、2021年の中国の経済動向に関する
予測は楽観的なものが多数占めていました。

しかし、2022年においては、かなり厳しい状況となるとの
予測が増えてきています。
背景には中国では「ゼロコロナ」戦略が取られており、
今日でも都市全体が厳格な封鎖命令にさらされています。
この戦略は、経済へ大きな影響を及ぼします。

3)労働者の年

パンデミックの影響により、労働力の課題が浮かび上がっています。

– パンデミックの際に発生した労働力不足は、2022年以降も引き続き発生します。
 サイバーセキュリティなどの特定のセクターは、熟練労働者の深刻な不足に直面しています

– オフィスワークの未来は「ハイブリッド」であるという幅広いコンセンサスがあります。
 柔軟性を提供しない企業は、才能を引き付ける上で不利に直面します

– インターネットとソーシャルメディアは、
 個人が単に会社で働くことを超えて収入を得るための多くのキャリアパスを開きました

– 仕事と生活のバランスと燃え尽き症候群は、職場文化に関する議論の中心となるでしょう

4)変化するデジタルエコシステム

「NFT」と「Web3」が注目を集めています。

NFTについては、盛り上がるという予測と縮小する予測の双方がありますが、
NFTはアーティストやクリエイターに実験的取り組みの可能性の扉を開いた形となっています。

その点で「クリエーターエコノミー」は成長するという見通しがなされています。
個々のコンテンツクリエーターが、収益化を可能としたことを意味します。

勢いを増しているもう1つのトレンドは、ソーシャルメディアを中心としたeコマースです。
インフルエンサーから直接製品を購入する機能は、
主要なソーシャルプラットフォームで一般的になりつつあり、
eコマース企業はマーケティング活動でインフルエンサーをサポートするために、
より多くの製品を作成しています。

2026年までに、ガートナーは、ミレニアル世代とZ世代の消費者の60%が、
従来のデジタルコマースプラットフォームよりも
ソーシャルプラットフォームでの購入を好むと推定しています。

5)インフレがゆっくりと進行

インフレへの懸念は常にあちこちで発生していますが、
米国では、1980年代以降、真に損害を与える量のインフレは見られていません。
しかし、この傾向に変化が生じています。

数兆ドルのパンデミック対策と、それに伴う国の借金が増加するなかで、
インフレの傾向が見えてきました。
FRBは一時的なものとしていましたが、一時的ではなく
専門家は、現段階では、2022年において、
通常よりも高いインフレ水準が続くと予想しています。

6)電気自動車が注目を集める

2022年には気候変動が脚光を浴びるようになり、
規制措置により自動車メーカーは化石燃料モデルの将来を検討するようになります。

多くの市場でEVの販売は今年新記録を樹立すると予想されています。

全体的な印象として、
経済動向は低調になることが感じられます。

インフレも世界的な規模で進む可能性が高く、
素材、原料も値上がりし、
輸送コストもこれまで以上にかかることとなるでしょう。

こうした時代においては、
各企業は、新しい価値創出を志向しなくてはならないと考えています。

上記の予測から、解決しなくてはならない課題が連想できるかもしれません。

そうした課題解決に向けた取り組みを
進めていくことが、さらに重要となりそうです。

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