本ブログではスキャニングマテリアルとして、
未来の芽が感じられる記事をご紹介しています。
今回は、AIの進化がテーマとなっています。
近年、企業ではHPでチャットボットが導入されるなど
非常に身近になってきた印象があります。
音声認識の技術も進み、AIとの組わせによって、
質問に答えてくれるAppleのSiriを頼りにしている方も
多いのではないでしょうか。
今後、こうしたAIは人間のように、あるいは
人間の能力以上に発展を見せるかもしれません。
「説得力のあるフィッシング詐欺のメールを、 AIが人間よりうまく“書く”時代がやってきた」
(下記引用)2021年8月10日掲載 WIREDより
本研究は
シンガポール国立テクノロジー庁のチームが手がけたもので、
8月上旬にラスヴェガスで開催されたセキュリティカンファレンス
「Black Hat」と「DEF CON」で発表された。
研究チームは、メンバー自身が作成した標的型フィッシングメールと
AIaaSプラットフォームが作成したフィッシングメールを、
同僚200人に送信した。
どちらのメッセージにもリンクが含まれており、
実害は与えないもののクリックスルー率を
研究チームに報告する仕組みになっていた。
この結果に研究チームは驚いた。
人が書いたメッセージのリンクよりも、
AIが作成したメッセージのリンクのほうが、
はるかに多くクリックされていたのである。
「大々的に送信されるすべてのメールを、
一夜にして個々の宛先に合わせて
パーソナライズできるようになったのです」とのこと。
研究チームは、モデルのアウトプットを複数のサーヴィスにかけることで、
メールを送信する前に流れ作業のように文面を校正するラインを組んだ。
その結果、完成した文章は「不気味なほど人間らしく」なっていた。
(引用終了)
注目した点
AIが小説を書いて、ニンゲンに感動を与えるまでに至るのは
近い未来だと言われています。
上記は良い方向でのAIの文章活用ですが、
悪い方向から見れば、今回紹介したような利用のされ方となります。
また、AIによる詐欺メールと判断して、
防ぐAIも開発されるという、
まるで手塚治虫が描いた
二国間の戦争の原因がいずれの国家AIが優れているか
というものの縮小版のようなことが
今後そこかしこで生じることが想起されます。
また、AIについて道具であるのだから、
二面性の視点で考えなくてはいけないと改めて気付かされる記事でもあります。