社員の「燃え尽き症候群」を防ぐために「一週間の全社休業」を実施した企業事例

人事

コロナ禍の企業への影響はまだまだ大きいようです。

経済活動のストップにより影響を経済的にダメージ受けている企業も多くあるかと思いますが、
働く社員の立場としても
今回のコロナ禍により、環境変化は大きな負担となっています。

こうしたなかで、
社員の離職や燃え尽き症候群を防ぐために、
海外では大胆に一週間の全社休業を実施する取り組みも行われています。

日本企業では「全社」が一週間、一斉に休むというのは
難しいかもしれません。

しかし、以下の記事で紹介されている
一斉休業の際の注意点として、
社員に「休暇が取れる状態かヒアリングする」
といったことは、マネジメント上、非常に参考になります。

また、紹介されている
いくつかの施策については導入できる可能性もあるかと思いますので、
打ち手のヒントとするのも良いかと考えています。

従業員の「燃え尽き症候群」は、1週間の全社休業で抑止する: 企業の取り組みは実を結ぶか

(下記は記事を参考に要約したものとなります)
9/7(火) 「wired」より

従業員の「燃え尽き症候群」は、1週間の全社休業で抑止する:企業の取り組みは実を結ぶか
米国などの一部の企業が従業員の「燃え尽き症候群」を減らすべく、このほど1週間にわたるリフレッシュ休暇を実施した。コロナ禍でなにかとストレスのたまる従業員たちに心身ともに“リセット”してもらいたいという意図だが、こうした時間はいま間違いなく求められている。

ソーシャルメディア管理システムのHootsuiteのほか、
リンクトイン(LinkedIn)やMozilla、Bumbleなどの企業が
1週間の全社休業を実施した。

従業員の「燃え尽き症候群」を減らし、
コロナ禍において悪夢のような1年を経験した従業員たちに
“リセット”してからオフィスに戻ってもらいたいという意図である。

大切なのは単に休暇をとることではなく、
全員が同時に休暇をとることだ。
処理しなければならない社内案件が貯まらないことがポイントとなる。

ただし、そうした効果も従業員が
仕事に過度に圧倒されている場合は台無しになると警告されている。
そして従業員に対し、そもそも自分の仕事に休暇をとれる余裕が
あるかどうかを尋ねることに価値があると指摘がある。

重要な示唆は、従業員の声に耳を傾けること。

なお、Bumbleでは集団休暇の週について
十分に事前に通知し、従業員が休暇の計画を立てたり、
必要な仕事を先に片付けたりできるようにして、
ストレスを増やさないようにしているという。

こうした全社的な休業について、
Bumbleではすでに、2022年に2回の「リセット週間」を設けると発表している。

集団休暇のアイデアを取り入れたいと考えている企業には、
たとえ1週間にわたる休暇が実現できない場合でも、
いくつかの選択肢があるとしている。

・ミーティングのない日をつくる
・朝にミーティングしない日の設定
・フレックスタイム制
・定期的な確認とコミュニケーション
・週末を延長する
・オープンな議論
・メンタルヘルスに関する対応措置、また、Hootsuiteでは、
 有給の病気休暇の範囲を拡大している。
 メンタルヘルス関連の対応や私用のほか、
 介護している家族のサポートなども対象にできるようにしている。
・従業員による年次休暇の取得を奨励するコンテストも実施

注目した点

上記で紹介した記事を補足するデータとして、該当企業の従業員数をご紹介します。

従業員数(2021年段階):
HootSuite    1,504(ソーシャルメディア管理システム)
リンクトイン 約20,000(マイクロソフトの完全子会社)
モジラ     約1000(ファイアフォックスの会社)
Bumble      約700(米国のマッチングアプリ企業)

今回、「一週間の全社休業」の施策を試したのが
いずれもIT系企業というのは、ポイントの1つかと思われます。

IT系は、ご存知のように、エンジニア不足の課題に直面している業界。

社員が燃え尽きることが、ダイレクトに人手不足に直結するとことか、
あるいは、福利厚生の充実をPRしなくては人が集まらない
という背景があると考えられます。

ところで、「1週間にわたる休暇が実現できない場合でも~」の
アイデアは、日本企業においても、導入検討できるものがあるかと思います。

たとえば、下記の施策は、社員の方の反応を見ながら、
試してみるのも良いかと思います。

・ミーティングのない日をつくる
・朝にミーティングしない日の設定

この2つの施策は、逆に言えば、会議やミーティングが
オンラインであっても、それなりに社員の方の負担になっている
という事実を示しています。

社員の方の精神的な部分は、目には見えませんが、重要なリソースとなります。
こうした点も意識して、マネジメントを行っていきたいものです。

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