1月21日に米フロリダ州のロン・デサンティス知事が
今年11月の米大統領選の共和党候補指名争いから撤退すると
発表したことが報道されました。
デサンティス氏の撤退により、
共和党の予備選には
トランプ前大統領と
ニッキー・ヘイリー元国連大使だけが残る形となっています。
こうした状況から、
トランプ氏が米国大統領に返り咲く可能性があり、
「もしトラ」から「ほぼトラ」と言われる状況とあります。
トランプ氏が大統領に再選した場合
どのようなことが起きると考えられるでしょうか。
米国の調査会社ユーラシア・グループが、
「ことしの10大リスク」のなかで
最もリスクが高いテーマを「アメリカの分断」として、
トランプ氏が再選した場合に起きることを分析しています。
https://www.eurasiagroup.net/siteFiles/Media/files/Top%20Risks%202024%20JPN.pdf
トランプ氏が再び勝利したらどうなるか
ユーラシア・グループの報告書の結論は下記となります。
・国際舞台での米国の地位が低下する。
・行政能力を強化し、チェック&バランスを弱め、
法の支配を弱体化させる措置を取る。
・国の財政的余裕が縮小してしまう。
・米国の各州が急進的な政策対立により分断される政治が続く。
また
・輸入品について広範に10%の輸入関税をかける(恐らく一律にかける)。
・中国からの際英国待遇の剥奪を目標とする貿易保護主義を行う。
ということが指摘されています。
トランプ氏再選の日本への影響
日本への影響という視点から考えますと、
トランプ氏は、大統領権限の強化する可能性が高く、
アメリカを第一とする(他国にマイナスとなっても)ため、
少なくともビジネス面において、
調整のための時間とコストがこれまで以上にかかる
と推測できます。
たとえば、日本製鉄によるUSスチール買収について、
反対の姿勢を示しています。
結果的に買収が成功したとしても、
その過程において、以前よりも調整の労力が必要と
なることは想像に難くありません。
もう1点、日本への影響として、
これは可能性の範囲の問題となりますが、
安全保障について、これまでとは異なる対応しなくては
ならないかもしれません。
ロシア・ウクライナ問題について、
トランプ氏は、ウクライナへの支援には消極的です。
その背景には、共和党の考えとして、
ロシアの脅威にさらされているのは欧州であり、
ウクライナ防衛は欧州に任せるべきというものがあります。
ここからは仮説となります。
仮に中国が、何らかの形で台湾への武力侵攻
あるいは、海上封鎖を行った場合、
上記のスタンスから、
台湾防衛については、脅威にさらされている国が
行うべきとする可能性があります。
すなわち、
台湾侵攻により、最も大きな脅威にさらされる日本が
防衛を行うべきだという主張がなされる可能性があるということです。
日本企業はどうするべきか
トランプ氏が再選した場合、
日本には、まずビジネス面での影響があるような状況です。
その一方で、トランプ氏はビジネスにおける規制の緩和には
積極的になるであろうことから、
規制が緩和された産業においては新しいビジネスチャンスが
あるかもしれません。
現在、日本企業は株高の追い風を受けて、
設備投資や新規事業への取り組みについても、
株主がプラスに考えられるタイミングかと思います。
できれば、今この段階で、
設備投資や新規事業への取り組みの補強を行う
というのはいかがでしょうか。
米国が大きく変化した際の新しいチャンスを
新規事業で成長の機会として取り込める可能性があります。
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