AIオーブンはどこまで職人技を再現できるか:「焼き」に注目したバウムクーヘン

スキャニング・スキャニングマテリアル

未来の食事風景について、マンガやSFなどでは、
ボタン一つ押すだけで、全て自動で出来上がる
というものがあります。

現状では、「ボタン一つで~」というところまでは
なかなか難しいようですが、
「焼く」ということに関してはAIオーブンが
非常に高度なところまで対応できる状況となってます。

今回の記事では、
AIオーブンが、職人技に近い「焼き」の技術を再現した
バームクーヘンを作ることができることを紹介しています。

AIオーブンも含めた、自動で調理できるマシーンについて、
今後の展開が期待されます。

「AIオーブンがバウムクーヘンを受け取り時間に  合わせて焼き上げ Web予約と連携の実験   フードロス削減も期待」

(下記転載)
2021年09月06日 「ITmedia」より

AIオーブンがバウムクーヘンを受け取り時間に合わせて焼き上げ Web予約と連携の実験 フードロス削減も期待
洋菓子の製造や販売を行うユーハイムなどが、AIを活用して自動でバウムクーヘンを焼くオーブンとネット注文システムを連携させ、商品の受け取り時間に合わせて焼きたての商品を提供する実験を始める。出来立ての商品を提供しつつ、商品の過剰な生産を防ぐ方法として、フードロスの削減効果を検証する。

洋菓子の製造や販売を行うユーハイム(神戸市)と
大日本印刷(DNP)は9月6日、AIを活用して自動で
バウムクーヘンを焼くオーブンとWeb予約システムを連携させ、
ユーザーの受け取り希望時間に合わせて
焼きたての商品を提供する実験を始めると発表した。

出来立ての商品を提供しつつ、
商品の過剰な生産を防ぐ方法として、フードロスの削減効果を検証する。

ユーハイムが2020年に発表したオーブン「THEO」(テオ)
を活用する。

テオは職人が作ったバウムクーヘンの画像から、
生地の色合いなどを学習したAIを搭載。

画像センサーで取得した焼き上がり具合を解析しながら
加熱することで、職人が作るものと近い食感を再現できるという。

実験は9月8日から13日、22日から27日にかけての
2回に分けて、ユーハイムの店舗「ミシャラク表参道店」(東京都渋谷区)で実施。

ユーザーが専用のWebサイトで対象のバウムクーヘンを購入し、
受け取りに行く時間を決めると、
THEOが指定の時間に合わせて商品を焼き上げる。

バウムクーヘンはTHEOバウムクーヘンリング(税込1944円)など3種類を販売する。

実験で使うWeb予約システムはDNPが開発した。
2社は今回の実験を通して、商品の過剰な生産を防ぐ仕組み作りを探るとしている。

注目した点

バウムクーヘンは、
自宅で作ることが難しい菓子のひとつとなります。

通常、長い金属棒(めん棒)に、
バウムクーヘン生地をかけて、
回転させながら遠火で焼き上げるという作業を行います。

専用の機材がないと、作ることは難しいものです。

回転も生地かけも手作業で行っていたので、
非常に手間のかかるもので、
そのため、一時期は高い値段がついていました。

現在は、自動化が進み価格も安定していますが、
和蝋燭のように、1層ずつ焼き上げて
独特の食感を生み出しているので、人気の高いお菓子ですね。

(参考動画)
バウムクーヘンができるまで

バームクーヘンは、上の動画のように、
「焼き」の部分は自動化がなされています。

今回の記事では、
「THEO」(テオ)というAIオーブンが活用されています。

こちらは、バームクーヘン専用に特化したオーブンとなります。

「無人でバウムクーヘン焼き上げ 
 AIが職人の“ふわふわ”“しっとり”を再現」

2020年11月30日 16時05分 「ITmedia」より

無人でバウムクーヘン焼き上げ AIが職人の“ふわふわ”“しっとり”を再現
洋菓子の製造や販売を行うユーハイムが、AIの技術を活用し、バウムクーヘンを焼くオーブン「THEO」(テオ)を開発した。2021年3月の実装を予定する。

AIオーブンの活用対象として、
バームクーヘンが選ばれていることは
注目すべき点かと思います。

オーブンでできるのは、「焼き」の部分ですが、
業務用の場合は大きいため火加減について、
火の部分との距離で対応できます。

一方、「THEO」(テオ)は小型で、
火の部分との距離の対応が難しいため、
火加減をAIに対応させるという判断かと思われます。

ユーハイム側は、菓子作りの高度な技術、知見を前提に
AIオーブンの特性を理解して、
「それならばバームクーヘンが最適だ」と判断したと
推察することができるのではないでしょうか。

「焼き」ということに関して、AIで高度な対応ができるとすると、
料理では今後の展開としてどのようなものがありそうでしょうか。

あるいは料理以外の分野でも「焼くこと」に関係して、
AIの活用の展望の未来も垣間見えます。

未来洞察の手法としての「スキャニング」の基本(1)
多くの企業では、将来的な変化を推測したり、 確からしい事実に基づいて、 自社の戦略や、新規事業のテーマ策定を行っています。 こうした将来的な変化の予測については、 メディアや専門家が「こうなるであろう」と 解説したものを活用することも多いか...
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